手順1
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- 「折り入って」という言葉は、「折り入る」という動詞の連用形に「て」という助詞をつけたもので、「特別に心を込めて」という意味から、何か大切な話し合いや頼みごとの際に使用される常套句になりました。今では「改めて」とか、「じっくりと」などの比較的一般的な状況でも、冗談のように使用される方も居ますが、本来の意味を損なわないように、あまり簡単に用いるのは控えた方が良いでしょう。
手順2
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- 例えば親しい相手に対しても「折り入って」という言葉を使えば、切り出す話題に非常に重々しい印象を与えることになります。
「折り入って」という言葉そのものが敬語と連動しますから、実際には退職の報告や意思確認など、公的な場での大切な話に使うのが相応しいと言えるでしょうね。
「このたびは「折り入って」お話がございます」「「折り入って」お願いしたいことがございましてお電話を差し上げたのですが」「明日、「折り入って」ご相談があります」など、事前に話し合いの場を持ちたい相手にご連絡を差し上げる際に使用したり、約束を取り付けるために使用するのが一般的です。
手順3
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- 先にも触れたように「折り入って」という言葉には、相手にも心構えを促すような独特の重みがあります。単に改まった言い方というだけではなく、それなりに逼迫した状況を想起させる言葉でもありますから、些細な用事のたびに「折り入って」を頻発していては信用をなくしかねません。頻繁な活用は控えるようにしましょう。
手順4
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- 「折り入る」という言葉の意味が「深く心を込める」であることからも解るように、この言葉には背筋を伸ばしてしっかりと用件を聞かなければならないような響きがあります。様子や態度がきちんとしている姿を俗に「折り目正しい」などと言ったりすることがありますが、この「折り入って」という言葉にも似た印象を感じることができるのではないでしょうか。ここぞという場面で使用する美しい表現のひとつとして、大切にしてゆきたい言葉です。
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