手順1
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- 一般的に漢語は一語ずつ訓読みにすると意味が明確になります。「幸甚」の「幸」は幸せと、「甚」は甚だと訓読みできます。つまり「幸甚」は甚だ幸せ、とても幸せとの意味になり相手への感謝やへりくだった気持ちを表すときに使います。
手順2
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- 「幸甚」は、こちらが何かを依頼したり相手に面倒を掛ける場合などに使います。
例えば、結婚式の招待状で使用する場合は、〇月〇日に披露宴を行いますので、「ご多忙」の折お手を煩わし大変申し訳ございませんが、出欠の御返信を下されば「幸甚」に存じます。
又は、日頃お世話になる上司への挨拶状の場合、日本海産の海の幸を送らせて頂きましたが、ご家族の皆様で召し上がって下されば「幸甚」の至りでございます。
取引先へは、貴社開発の商品の発注を致したく連絡を差し上げました。つきましては明後日までに返信下されば「幸甚」です。などのように使えます。
手順3
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- 「幸甚」の使い方で注意したいのは、この語が差し出した側の感情だということです。この語を用いることで相手への負担にならないよう配慮しましょう。気持ちを素直に表したいならば、一歩下がる表現の謙譲語「存ずる」を加えることで慇懃な調子が文章に表われます。
手順4
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- 「幸甚」など普段使い慣れない言葉を用いる場合、前後の文脈に気を配りましょう。口語体の中に突然文語体が表れると読み手に違和感が生じます。どうしても言葉が浮いてしまうなら、類語辞典などを利用し言い換え表現を見つけ現代語で書くと良いでしょう。しかし言葉は時代を超えた文化ですから、やや難しい漢語表現も使いこなせると日本語が豊かになります。
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