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「深甚なる」の使い方や意味・例文の豆知識

「深甚なる」の使い方や意味・例文

手順・使い方の説明文

「深甚なる」という言い回しは、日常会話ではまず使われることがありません。今や書面の中、もしくは演説やスピーチなど、文語に近い表現を用いる場でしか使用されることのない言葉と言っていいでしょう。しかし独特の響きを持つ言い回しのため、上手く用いることができれば文章やスピーチに知性的な印象を持たせることができます。意味をしっかりと理解し、正しく活用しましょう。

手順1

「深甚なる」は「深甚」という名詞に形容動詞の「なる」を付加した表現で、「深甚」という言葉自体には、気持ちや意味などが非常に深いこと、またはその様子を表すという意味があります。気持ちや意味から派生して、色や香りや技能など、形のないものの深みや玄妙なありさまを表現するのによく使用する言葉と言えますね。

手順2

実際に「深甚なる」を使用する場としては、謝意を述べるスピーチや書面、優れた技能や芸術に対して評論を述べるときなど、奥が深いと感じられる事柄に対してこちらの感想を述べるような場合には、品性のある表現として役立てることができそうです。

「御社のご厚意に対し「深甚なる」感謝の意を表します」「この句に込められた「深甚なる」思惑は」「職人の手によって織り成される「深甚なる」色彩が素晴らしい」

など、実際に使用してみると、些か難解な表現ながらも、その一言で全てを言い表すような含蓄のある響きのある言葉だということがご理解頂けることでしょう。

手順3

このように考えてみると「深甚なる」という言い回しは、場面によっては非常に使い勝手の良い表現になります。ただ、かなり広義の意味に受け取れる言葉でもあることから、人によっては具体性に欠ける、難しい言い回しで明言を避けていると受け取られる場合もあるかも知れません。

手順4

「深甚」という単語や「深甚なる」という言い回しは、古典文学の中にも登場していることから、上手に活用すると知的な印象のあるスピーチや文章を作ることができそうです。ただ、現代人には些か解りにくく、大袈裟な言い回しに聞こえることもありますから、ここぞというポイントを絞って使用してみたい言葉のひとつですね。